ボストン日本人研究者交流会 (BJRF)

ボストン在住日本人による、知的交流コミュニティーです。

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2016

第149回 講演会

日時: 2016年12月17日(土) 16:20-18:45
会場: MIT E51
「職場環境や働き方は人の健康・生活にどのような影響を与えているのか〜産業保健研究の最前線〜」
江口 尚 氏
Harvard T.H. Chan School of Public Health Takemi Program in International Health


皆さんは、産業保健という言葉をご存知ですか?産業保健は、公衆衛生学の分野の一つで、働く人の健康にかかわる分野です。企業にお勤めの経験のある方であれば、健康診断を受けたり、産業医や保健師の面談を受けたりしたことがあると思います。そんな皆さんの職場が、産業保健の最前線です。また、社会的には、日本では一億総活躍をスローガンに、日本人の働き方への関心も高まっていますが、働き方と健康の関係も産業保健の研究テーマです。本講演では、まずは、産業保健という分野がどのように社会に貢献しているのかをご紹介させていただき、そのうえで、研究分野としてどのようなエビデンスが蓄積されているのか、具体的な研究成果に基づいて数字を示しながら、自分がこれまでしてきた研究と合わせてご紹介することで、まだまだ社会的に十分認知されていない産業保健について実務と研究の両面から知っていただく機会にできればと考えています。

第一講演
「世界で最も危険な動物との対峙〜マラリア対策を多角的にみる〜」
遠藤 礼子 氏
PhD Candidate at Civil and Environmental Engineering, MIT


世界で最も人間に死をもたらしている動物は、蚊、です。蚊がもたらす病気ではジカやデング熱が近年話題になっていますが、世界では未だにマラリアが最大の死をもたらす病気となっています。人間とマラリアの付き合いは紀元前にさかのぼるとされ、抗マラリア剤のクロロキンやキニーネも19世紀半ばには世の中にもたらされるも、未だマラリアが世界からなくならないのはなぜでしょうか?マラリアは依然として、生物学、化学、環境学、公衆衛生等の様々な分野で熱心な研究が続けられているのです。一方、ミレニアム開発目標(MDG)が宣言されてからこの16年余りでマラリアによる死者は40%も減少しました。なにがこの成功をもたらし、今後マラリア罹患者数の軌道はどのように変化していくでしょうか? 本公演では、マラリア感染のメカニズムとその対策、および最新の研究を紹介するとともに、マクロな視点からマラリア対策を評価したいとおもいます。

第二講演

第148回 講演会

日時: 2016年11月19日(土) 16:20-18:45
会場: MIT E51
「メタボ が教える未来の健康~網羅的代謝解析に基づくパーソナライズド・ヘルスケアの現状と展望~」」
大賀 拓史 氏
Human Metabolome Technologies America Inc.


昨日食べたご飯は、今、どこで何をしているでしょう? 私たちが摂取した栄養素は、代謝という働きによりエネルギーや身体を構成するパーツに変換されます。その際、体内では数千もの代謝成分(メタボライト)が生み出されますが、これらは身体に異常が発生すると余分に作られたり枯渇するため、健康状態を教えてくれる指標として利用されています。例えば、血糖値や尿酸値などが既に身近な健康診断で使われていますが、より多くの代謝成分を解析することができれば、現在は難しい病気の診断や治療法の選択が可能になると期待されています。 私は、代謝成分の解析技術をビジネス化した大学ベンチャーに参加し、「うつ病」などの診断法の開発に携わってきました。本講演では、我々の代謝解析に基づく診断技術の開発経緯と、また併せて個人の生命情報に基づく最新のヘルスケア技術・ビジネスを紹介することで、未来の健康管理のあり方について議論したいと思います。

第一講演
「ボストンでビジネスをはじめよう! - MassChallengeに参加して -」
塩谷 雅子氏
Skylight Games

アメリカでビジネスを始めたい!そう思ったことがありませんか?ここボストンには、優秀な研究者たちを含む素晴らしいベンチャーコミュニティと、新しくビジネスを始めるためのチャンスが数え切れないほどあります。今回はそのうちのひとつ、「アクセラレーター」について紹介します。世界最大のアクセラレータープログラム"MassChallenge"ファイナリストとして過ごした、4か月間の学びをお話できたらと思います。 ボストンに来たら、みんなとても楽しそうに働いているし、通勤ラッシュもないし、家族との時間もたっぷり取れそう、そんな風に感じませんか?今回は、ビジネスと両輪の「働き方」についても、世界中の人たちとリモートで働く、Skylight Gamesを例に紹介させていただけたらと思います。みなさんのこれからの働き方のヒントになれば幸いです。

第二講演

第147回 講演会

日時: 2016年10月15日(土) 16:20-18:45
会場: MIT E51
「体の中を見てみよう! -イメージングが医療にもたらす恩恵-」」
國尾 美絵 氏
 Canon USA Inc., Healthcare Optics Research Laboratory


日本人の死因で癌に続くのが心疾患です。心疾患と聞いても漠然としていますが、狭心症や心筋梗塞と言ったらどうでしょう?皆さん、一度は聞いたことがあるのではないでしょうか。狭心症や心筋梗塞は心臓の組織に栄養と酸素を送っている冠状動脈が狭くなって血液が十分に流れなくなることによって起こります。でも、冠状動脈のどこがどれだけ狭くなっているのかは症状からだけでは判断ができません。そこで活躍するのがイメージングです。冠状動脈だけをとっても、たくさんの種類のイメージング方法があり、お医者さんはその中から適切な方法を選んで、それらを組み合わせることによって、診断や治療を行っています。今回は冠状動脈のイメージングに的を絞って、医療の現場において診断と治療にイメージングがもたらす恩恵をお話したいと思います。

第一講演
「要するに「聖書」って何が言いたいの?」
武田 考平  氏
 Gordon-Conwell Theological Seminary, Master of Divinity (M.Div), Master of Theology(Th.M)

キリスト教の「バイブル」。宗教に興味がない方でも、アメリカに住んでいるとしばしば目にしたり、耳にすることがあるかもしれません。それは、世界で毎年6億冊以上が印刷され、「ハリー・ポッター」を抑えて、世界一発行されている本としてギネス世界記録に認定されています。 しかし、なぜ2000年前の古代の書物が、現代でも多くの人に読まれているのか?一体、何が書かれているのか?宗教心の有無は別として、疑問に思ったことはありませんか?
「聖書」に書かれていることを客観的に理解するために、まずは「聖書」が書かれた原語を文法的に解析し、文脈や当時の社会文化的背景を分析し、できるだけ正確に著者の意図を把握する必要があります。その上で、現代における意味合いや関連性について考察します。 あの分厚くて難解に思われる書物が言わんとしているポイントは要するに何なのか、宗教的にならず、また、どなたでもご理解いただけるよう、45分間でできる限り分かりやすくお話しできたらと思います。私たちが抱いているキリスト教やその文化社会、教会に対するイメージとの一致や相違について、新たな発見があるかもしれません。

第二講演

基調講演会

日時: 2016年9月24日(土) 16:20-18:00
会場: MIT E51-345
「科学を進化させ、インパクトを高め、貴方のキャリアを発展させるための話(分子病理疫学の創造・発展を例に)」
荻野周史 氏
ハーバードメディカルスクールおよびハーバード公衆衛生学大学院教授
Chief, Division of MPE Molecular Pathological Epidemiology, Brigham and Women's Hospital
Professor of Pathology and Epidemiology, Brigham and Women’s Hospital, Dana-Farber Cancer Institute, Harvard Medical School, and Harvard T.H. Chan School of Public Health

この講演が多様なバックグラウンドの皆様のキャリア発展にお役に立てば幸いです。私は医学部卒業後8年間に日米5箇所でトレーニングを積みました。その後、ボストンでの15年間に新たな統合分野の概念、Molecular Pathological Epidemiology (MPE、分子病理疫学)を創造、発展させることができ、MPEは関連分野においても影響を強めています。

科学は常に我々研究者自身によって変化しています。我々の使命は、広汎に役立つ成果をあげ、科学界に持続的な影響を与え、科学を進化させることです。傑出した研究者になるためには、斬新なアイデアを生み出し、それをリーダーとして実行することが必要です。我々研究者が理想を追い自己実現するためには、主にアカデミアや産業界で生き残る必要がありますし、種々の現実の問題も見逃せません。そういった多次元の目標に近づく・達成するための戦略を、私は現在も試行錯誤しながら学んでいます。一回きりの人生です。真似するだけの研究からいつかは脱却して、自分だけが出来得ることで世界にインパクトを残すべく研究しませんか? この講演で、いかにして科学を進化させ、それによって貴方自身のキャリアを発展させるか、一緒に考えてみましょう。

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第146回 講演会

日時: 2016年5月21日(土) 16:20-18:45
会場: MIT E25
「科学と実世界をつなぐ臨床開発 -新薬は会議室で生み出される-」
本田 直大氏
Biogen MA Inc., Regulatory Development, Regulatory Clinical Trial Application Lead


新薬開発は数々の基礎研究で得られた英知を社会へ還元する究極の科学応用の一つです。プロジェクトは、10~15年の年月と数百~1千億円超の費用が必要なほど大規模になるうえ、新薬として承認される確率は約10,000化合物分の1と言われ、開発への投資は常に失敗のリスクと隣り合っています。臨床開発とは新薬を生み出すまでに必要な時間と費用の大部分を占める過程であり、ここでは多分野に渡る専門家が、ヒトでの試験、すなわち臨床試験(治験ともいう)を実施して薬の有効性と安全性を評価します。臨床試験には製薬会社のみならず、多くの病院、医師や規制当局が関わり、得られたデータを元に新薬を承認すべきかどうかが議論されます。本講演では、開発競争のトレンドを踏まえ、臨床開発プロジェクトの現場を紹介します。また、各国の規制状況や業界内における課題等についてもお話します。

第一講演
「我が国初!国産ジェット旅客機MRJの今とこれから+α」
浦野 雄介 氏
MIT MS candidate in Technology and Policy Program
(国土交通省より長期在外研究員として派遣)

第二次世界大戦後、GHQにより我が国の航空活動が一切禁止されてから70年が経過し、ついに、2015年11月、MRJ(三菱リージョナルジェット)が念願の初飛行を行いました。MRJは日本初の国産ジェット旅客機となります。でも、そもそもMRJは他の飛行機と何が違うのでしょうか。日本がMRJを開発する意義は何なのでしょうか。MRJはビジネスとして成功するのでしょうか。
本講演では、主に飛行機に興味・ご関心のあまり無かった皆様を対象に、今話題のドローンや飛行機が飛ぶ仕組み等の飛行機一般の事柄も織り交ぜながら、MRJ周りの事柄について、広く浅く解説したいと思います。具体的には、
・MRJ概要、開発の歴史等
・マーケット・トレンド(需要側)
・航空機産業概要(供給側)
について解説し、さらに時間が許す限りにおいて、
・飛行機が飛ぶ仕組み
・未来の航空機(無人機等)
・MRJと公共政策(型式証明、国際標準、WTO等)
について解説したいと思います。

第二講演

第145回 講演会

日時: 2016年4月30日(土) 16:20-18:45
会場: MIT E25
「アンチエイジング研究の最前線:病気、超人そして宇宙へ」
早野 元詞 氏
HFSP research fellow
Harvard Medical School



2015年、ついに「anti-aging」 薬のhuman trialがアメリカFDAに承認された。生き物はどうして年をとるのか?ヒトは若返ることが可能か?それは我々の根幹に存在する疑問であると同時に、太古よりの夢でもある。さらに現実問題として超高齢化社会による医療費の増大が経済を破綻させる日は近く、複数の病気を同時に抱える高齢者において、病気の発症を未然に防ぐとともに一つの薬で複数の病気を治療するという考え方へシフトする必要がある。

本講演において、老化研究の最前線とそこから派生する人の「幸せ」と「限界」について議論したい。

第一講演
「どうしてコーラは売れるのに、野菜はなかなか食べてもらえないのか? ~ ヘルスコミュニケーションの科学 ~」
林 英恵 氏
McCann Erickson U.S.A (McCann Global Health Associate Director)
Harvard T.H. Chan School of Public Health, Dept. Social and Behavior Sciences Doctoral Candidate

世の中の多くの人が健康でいたいと願います。しかし、たばこ、ジャンクフード、運動不足など、体に悪いことをなかなかやめることができません。日本では病気で亡くなる人の半数以上が生活習慣病で命を落とします。私の使命は、一人でも多くの人が、「与えられたいのち」を全うできる社会を作ることです。そのために、「習慣」が原因で病気になる人を一人でも多く、減らすことが目標です。

現在私は、ニューヨークに本社のある広告会社で働きながら、大学院での研究を続けています。私の仕事と研究の焦点は、社会と健康の関係を理解しながら(社会疫学)、人の行動特性を理解し(行動科学)、健康的な行動をとれるように社会と個人に発信していく(ヘルスコミュニケーション)ことです。本講演では、これら3つの分野の関連性及び、なぜ人々に健康的な行動をとってもらうことが難しいのか、特にコミュニケーションの観点からお話しします。また、実務と研究、企業と政府との協業、アメリカと日本など、異なる二つの世界を行き来することで見えてきたもの、そしてこれから目指したい社会について紹介します。

第二講演

第144回 講演会

日時: 2016年3月19日(土) 16:20-18:45
会場: MIT 4–270
「日本の移民・難民問題について 〜移民の国・アメリカで日本の移民・難民問題について考えよう〜」
渡邉 健太郎 氏
法務省入国管理局 Fletcher School of Law and Diplomacy, Tufts University

皆さんは、日本の移民・難民問題について考えたことはありますか? 訪日外国人旅行者数は平成25年以降1000万人を超えて年々増加しており、東京オリンピック・パラリンピック大会が開催される平成32年(2020年)までには、訪日旅行者数「2000万人時代」を目指して政府全体で取組んでいます。その一方で、日本に中長期的に生活を送る外国人(いわゆる移民)や難民の受け入れは、諸外国の中でも低い水準となっています。 今私たちが生活しているここアメリカは、世界随一の移民大国として繁栄を続けています。今まさに活況にある大統領選においても、移民問題は最も重要なトピックの一つとして議論されています。 今の日本にはどのような移民・難民に関する問題があるのか。移民大国・アメリカと日本ではどのような違いがあるのか。自分のこれまでの職務経験やアメリカで学んだことを踏まえてざっくばらんにお話したいと思います。

第一講演
「福島原子力発電所事故の経済被害対応 ~原子力事故の損害賠償にどのように対応したのか~」
山崎久路 氏
MIT客員研究員

2011年3月に、マグニチュード9.0の東北地方太平洋沖地震が起こり、この巨大な地震及び津波によって原子力発電所事故が発生したことは、記憶に新しいところです。この事故では、多方面で大きな経済的被害が発生し、現在も、事故収束に向けた作業や被害者の方々への損害賠償等の対応が続けられています。 本講演では、我が国における原子力損害賠償制度の基本的な内容をご紹介し、さらに、先般の原子力発電所事故によって生じた損害賠償に対応するに当たり、この制度に基づいてどのような議論が行われ、その結果どのような対応をとることとなったのかについてお話しします。

第二講演

第143回 講演会

日時: 2016年2月20日(土) 16:20-18:45
会場: MIT E51–345
「はるか彼方の銀河系を目指して」
桝山健人 氏
PhD Candidate, MIT Space Propulsion Laboratory

スターウォーズの新作、みなさんはもちろん観られましたよね。あのように自由に宇宙を旅すること、夢にみたことある方も少なくはないでしょう。宇宙系のSF映画は最近おもしろい作品がたくさんありましたが、現実の宇宙開発も全く負けていません。この一年間だけでもNASAは小惑星ケレス(Dawn)や冥王星(New Horizons)へ人工衛星を無事到着させ、日本の宇宙航空研究開発機構(JAXA)もあかつきを金星周回軌道に投入しました。さらに速く、さらに遠くへと狙う計画を可能にするのは、それ以上のペースで進化を遂げるロケットの技術です。本講演ではロケットの歴史をたどり、化学燃料と今勢いのある電気推進を比較します。より面白いミッションを果たすにはどのようなエンジンの性能が必要になるのかを考え、その中でも「小型衛星」という一つの面白い可能性を広げるための、エレクトロスプレーの研究をご紹介します。

第一講演
「科学技術と外務省」
アミール偉 氏
在ボストン日本国総領事館 専門調査員

外務省は、日本政府の対外窓口として、国益を守るための外国政府との交渉だけでなく、海外にいる邦人保護など、幅広い業務を行っています。「科学技術」は、外務省の外交政策の中において、一見あまり関係がないように思われがちですが、我が国が他国との外交交渉を進めていく中で、重要な要素の1つとなりつつあります。科学技術が関与する外交政策としては主に、1.軍縮不拡散、2.科学技術研究開発協力の2つが挙げられますが、本講演では、講演者の在ボストン総領事館での業務に関与する「科学技術研究開発協力」に焦点を当てます。昨年5月に岸田外務大臣に提出された、「科学技術外交のあり方に関する有識者懇談会」の報告書を基に、現在までの、そして今後の科学技術外交に関して、日米の二国間科学技術協力を中心に解説します。本講演を機に、我が国の科学技術外交に関して、参加者の皆様のご理解をいただければ、大変光栄です。

第二講演

第142回 講演会

日時: 2016年1月16日(土) 16:20-18:45
会場: MIT E51–345
「書法から日中の文化を考える」
松村茂樹 氏
大妻女子大学教授
ボストン大学客員研究員

書法とは書道、つまり筆を持って漢字や仮名を書くことです。この書法が日本と中国で異なります。日本では、多く筆を斜めにして書きますが、中国では、多く筆を立てて書きます。どうしてこういった違いが生じたのでしょうか?
中国では、もともと筆を立てて書いていたのですが、4世紀に書聖・王羲之が現れ、筆を斜めにし、さらには緩急や抑揚をつけて書き、その変化の中に、書者の心情を込めることまで行い、書法を一気に芸術の高みに押し上げました。しかし、この革新的書法は、正統とは認められず、多くの人は相変わらず筆を立てて書き、今に至っています。
ところが、日本に漢字が伝わった際、同時に伝えられたのが、この革新的な王羲之書法でした。日本では、基本的に、この王羲之書法を自らの正統的書法として来ました。
つまり、中国は、高度な革新的書法を自ら生み出しながら、それを正統としないという保守性を有しています。それに対して、日本は、最初に伝わった王羲之書法を墨守するという保守性は同じですが、当時、政治的にも文化的にも絶大な影響力を有していた中国と同じものを正統とするという同調主義は取らなかったのです。
この書法の違いは、日中の文化の本質を論じる上で、極めて有効な事例になると講演者は考えています。当日は、皆さんと共に、これについて考えてみたいと思います。

第一講演
「自衛隊の活動」
眞部誠司 氏
ハーバード大学ウェザーヘッド国際問題研究所 客員研究員(日米関係ブログラム)
航空自衛隊幹部学校

常に変化していく安全保障環境に対して、思考停止があってはならない。我が国を取り巻く安全保障環境は一層厳しいものになってきており、中国は、その国防費を5年連続で10%以上増加させ、軍事力の広範かつ急速な強化を進めている。また、北朝鮮は、弾道ミサイルの発射を繰り返しており、核開発の進行や弾道ミサイル能力の増強は、我が国の安全に対する重大かつ差し迫った脅威となっている。また、世界に目を転ずれば、ロシアが隣国ウクライナに対し直接的あるいは間接的介入を行ったとみられ、また、シリア・イラクにおいては国際テロ集団であるISILが台頭している。そして、国内においては、今後、南海トラフ地震などの大規模な自然災害の発生が予想されている。
防衛省・自衛隊はいかなる事態においても我が国の領土、領海、領空を守り抜く最後の砦であり、不断の努力と着実な対処能力を備えることが極めて重要です。本講演においてはその自衛隊の活動について紹介致します。

第二講演