新しい年度が始まり、学業に、研究に、仕事に、ますます励んでいらっしゃることと思います。研究者交流会も夏休みを終え、月例の講演会を再開いたします!
9月25日(土)に開催する今年度第一回目の研究者交流会では、「医療の安全文化」と「医療紛争」に関する二本の講演を行います。是非奮ってご参加くださいませ。参加のお申し込みは、Webフォームよりお願いいたします。
- 日時:2010月9月25日(土)16:00より(受付開始15:30)
- 16:00 – 講演1:「Creating a Culture of Safety in the Healthcare Setting (医療における安全文化の構築)」 佐藤隆巧先生
- 17:00 – 休憩
- 17:30 – 講演2:「インターネットによる医療紛争に関する意識調査」 我妻学先生
- 19:00 – 懇親会
- 会場: MIT 32-155教室
- 申し込み期限: 9月23日(木)午後9時 (座席に余裕が無い場合、事前申し込みのない方の参加はお断りする場合があります。ご了承くださいませ。)
- 会の運営のため、講演会のみの参加は5ドル、懇親会も参加される方は20ドルの参加費をいただいております。参加費は当日に現金にてお支払いください。どうぞご理解とご協力をお願い申し上げます。
- 是非メーリングリストへご登録下さい。
講演要旨
「Creating a Culture of Safety in the Healthcare Setting (医療における安全文化の構築)」
佐藤隆巧
Chief Medical Officer
CRICO/Risk Management Foundation of the Harvard Medical Institutions, Inc.
Assistant Professor of Medicine, Harvard Medical School
(講演は英語にて行いますが、質疑応答は日本語でも対応して下さいます。)
CRICO/Risk Management Foundation of the Harvard Medical Institutions, Inc.
Assistant Professor of Medicine | Harvard Medical School
Abstract: In order to successfully implement a culture of safety, one needs to understand the contributing factors to medical errors and adverse events. In other words, seeing the overall landscape of the organization you are trying to change with an eye towards breaking down its components is the key to changing its culture. This presentation will attempt to break down a particular event into various components to demonstrate that there are multiple factors including systems and organizational issues in addition to individual human performance issues that contributes to the overall quality and outcome of medical care.
Goals:
Understanding what components make up a medical error
Understanding what our systems issues versus individual issues
Understanding Individual projects do not change the culture
Understanding that changing culture is a long-term process
講演要旨:医療における安全文化を構築するためには、医療過誤や有害事象の発生に寄与する要因を理解する必要がある。換言すれば、変化を起こそうとしている組織を、要素ごとに分解してゆく視点で全体を俯瞰することが、組織文化を変えるための鍵となる。本講演では、具体的事例を様々な構成要素に分解することで、個々人の能力の問題だけでなく、システムや組織の問題といった様々なファクターが、医療の質やアウトカムに寄与していることを示す。
本講演は、以下の点に関する理解を深めることを目的とする:
- 医療過誤の原因となる要素は何か
- 個人の問題に対して、システムの問題とは何か
- 個人による取り組みだけでは文化を変え得ないこと
- 文化を変えるということは長期的なプロセスである
「インターネットによる医療紛争に関する意識調査」
我妻学
Visiting Fellow,
Petrie-Flom Center,Harvard Law School
Fulbright Research Fellow
首都大学東京法科大学院教授
アメリカだけではなく、日本においても、医療事故や医療訴訟がマスコミで取り上げられています。患者およびその家族と医師あるいは看護師などの医療従事者との関係も希薄になっているように思われます。
患者と医療従事者との間で紛争が生じた場合には、当事者間の直接交渉かあるいは、民事裁判を提起して、法的救済を求めることしかできません。当事者間の直接交渉では、手続の透明性、公正が必ずしも保障されていません。裁判は、原告と被告という対立構造をとり、あくまでも金銭による賠償しか認められていません。このため、患者およびその家族が医療紛争の原因解明、医師・医療機関による説明・情報の提供、患者と医師・医療機関の信頼関係の修復、再発の防止などを望んでいてもそれらの期待に応えることは制度上困難です。
そこで、医療紛争の新たな解決の仕組みを構築する必要がありますが、そのためには、患者からの視点だけではなく、実際に医療現場で種々の医療紛争に直面している医療従事者の認識がどのようなものであるかを組織的に分析する必要があります。
今回の報告では、2009年にインターネットで医師に対して行いました医療紛争に関する意識調査の結果の概要を発表し、皆さんからのご意見をいただければと思います。医療従事者の方だけではなく、その他幅広い分野の方のご参加をいただければ幸いです。
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ボストン日本 人研究者交流会 幹事一同
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