2002年 発表テーマ
- 第16回 2002年1月12日 土曜日 午後4時30分
- 森川 正章 氏 (Harvard Medical School, Visiting Scholar, 大阪大学大学院工学研究科助教授) 「地球環境に役立つ微生物たち」
- 濱岡 豊 氏 (MIT, Visiting scholar, Sloan school of management, 慶応大学商学部助教授) データ分析の喜び!!! シリーズ1
ヒトが到底住めないようなさまざまな極限環境でも微生物達はたくましく暮らしています。これら特殊環境微生物の優れた能力の一端を紹介することで、細菌兵器など悪いイメージが先行する微生物の名誉を挽回できればと思っています。
当日資料
「スーパーマーケットの科学 ブランド選択モデルを中心に」
スーパーなどで買い物したとき、レジで一品ずつスキャンされています。あのようにして集められたデータが、どのように分析されているのか、そこから何がわかったのか、今後の課題など、ブランド選択モデルを中心にわかりやすく紹介します。
当日資料 - 第17回 2002年2月2日 土曜日 午後5時
- 窪田 進 氏 (MIT, Research Affiliate, Media Laboratory,(株)東芝 研究開発センター マルチメディアラボラトリー) 「パターン認識における統計処理」
- 河端 瑞貴 氏(Mizuki Kawabata) (MIT, Ph.D. Candidate, 都市計画学科) 「Geographic Information Systems (GIS): Basics and Applications in the Planning Context」
- 石田 安実 氏 (ブラウン大学) 「哲学一時間講座(西洋哲学・倫理学的な概念の基礎的理解を助けるために)」
9.11以降、パターン認識技術がセキュリティー関連技術として多少注目を集めています。ちょっと前には、空港に導入された顔認識システムがオサマ・ビ ン・ラディンのお面を被った人間に対してアラームを鳴らすとかいったデモがテレビのニュースで流れたりもしました。では、コンピュータは一体どうやってオ サマに似ているかどうかを判断しているのでしょう?今回の発表では、コンピュータが、似ている/似ていないをどのように判断しているのかを、そこで用いら れている統計処理の内容を交えて解説します。
GIS(地理情報システム)は近年急速に普及してきました。身近な例にMapquest.comなどの地図検索などがありますが、その応用分野、可能性は endlessです。プレゼン前半では、GISとは?をやさしく説明します。後半では、都市計画分野への応用例として、アメリカのcensus mapping や大都市のjob accessibilityなどを紹介します。関連して、アメリカのメジャーな都市問題、sprawl, suburbanization,urban povertyなども簡単に紹介できればと思います。
参考資料
「哲学的《基礎概念》を理解するために」ではありません。それは、西洋哲学が2000年以上もやってるような、大プロジェクトですから。今回はその基本的な理解を紹介します。
(a)イントロ:哲学的説明とは何か を簡単に(科学哲学・人工知能の例などを使いながら)
(b)基礎:倫理的な基礎概念についての理論の例 (正義の倫理 vs. ケアの倫理)
(c)応用:アメリカの「自由」概念についての一解釈(仮説)
今回の発表の目的は二つあります。
(1)みなさまに、哲学・倫理学についての基礎的な理解を紹介する。
(2)アメリカの倫理的状況について、いろいろな専門分野の方々と一緒に議論をするための材料を提供する。
特に、(2)については、参加者の中には、医学を含めさまざまな研究をなさっている方がいらっしゃるはずですので、そういった方々の貴重なご意見をいろいろ伺って、一緒に仮説を修正していければと思います。 - 第18回 2002年3月2日 土曜日 午後4時30分
- 宮崎 康次 氏 (MIT, Visiting Scholar, 九州工業大学 生命体工学研究科 助教授) 「自然から学ぶナノテクノロジー」
- 宮本 融 氏 (The Fletcher School of Law & Diplomacy, 博士課程) 「外交政策の決定過程:気候変動問題に関する日米比較」
生き物を始めとして自然は非常に巧妙な仕組みとなっています。自然界に見られる現象を考察し、それらのメカニズムを世間で騒がれ始めたナノテクノロジーへ応用する研究について、実例を挙げてわかりやすく説明し、その可能性についてお話します。
当日資料(パワーポイントファイル)
外相辞任にまで発展したNGOとの協力問題。でも、そもそも外交政策の決定過程って不透明だと思いません?官僚って何をしてるの?NGOって誰?それ じゃ私も国際会議に出席できるわけ?アメリカってどうなってるの?地球環境問題を通産官僚として担当し、現在はアメリカの政策決定過程を勉強している立場 から、皆さんの疑問にお答えします。
当日資料(パワーポイントファイル) - 第19回 2002年4月6日 土曜日 午後5時
- 中川 格(イタル) 氏 (MIT, Postdoctoral fellow, Laboratory for Nuclear Science) 「極小の世界に馳せるロマン ~素粒子原子核と応用技術~」
- 清水 俊彦 氏 (Advent International(ベンチャーキャピタル)駐在, 東京電力 事業開発部) 「日米ベンチャー・ビジネスの比較:ベンチャー・キャピタリストの視点から」
人類の極小の世界への飽く無き探究心は、宮崎氏による「ナノ」テクノロジーよりももっと小さな世界にも向けられています。原子核は1兆分の1ミリのスケールの世界。もはや現存するどんな顕微鏡を使っても人間の目では見ることはできません。
目に見えないのに、どうやって研究するの?
目で見えなくたって原子核の形や中身がどうなってるのか調べる事ができるのです。放射線医療は実はこの技術を応用したものなのですが、今回はそんなブラッ クマジックを、中学や高校で習う物理法則を用いて種明かしをしていきます。さらに湯川英樹博士が予言したことでノーベル賞を受賞することになった「π中間 子」や、究極の素粒子「クォーク」とは何ぞや? との問いに最先端の研究を交えながら解説して行きます。
当日資料
米国ではベンチャーによる起業が盛んです。ボストンでもMITなどを中心にした ハイテク・スタートアップは景気後退、テロにもめげず頑張っています。ベンチャーキャピタルや大企業は、これらベンチャーを育てるべく、多額の資金を長期 にわたって投資しています。このリスクマネーは米国経済を支える大きなファクターになっています。ベンチャー投資は儲かるのか? 企業にとってのメリット は? 成功の要因は? 日本は何故うまくいかないのか? 一年間、米国ベンチャーキャピタルに駐在した経験をもとにお話しし、皆さんと意見交換できればと思います。 - 第20回 2002年5月4日 土曜日 午後4時30分
- 石丸 浩司 氏 (MIT, Master of Science Candidate, Civil and Environmental Engineering Department, 首都高速道路公団 ) 「アメリカ史上最大の土木プロジェクト BIG DIG」
- 藤井 直敬 氏 (MIT, Brain and Cognitive Science) 「脳の機能をいかに理解するか?神経細胞一つから始まるお話」
ボストンのダウンタウンを運転して、延々と続く工事現場に辟易としたことはありませんか。それが、144.75億ドルものお金を費やして1991年から始 まり、ようやく2004年に完成する予定の高速道路プロジェクト、BIG DIG 。使用中の高速道路を支えながら直下にトンネルを掘る技術、地下鉄レッドラインやコミュータレールの真下を掘り進むトンネル技術、運河内にトンネルを設置 する沈埋トンネル技術、そして世界で最も幅の広い斜張橋など、まさに土木技術のデパート。制度面の特色にも触れながら、極小の世界に慣れ親しんだ貴方を極 大の世界へご案内します。
当日資料(PDFファイル)
*ファイルが巨大なためPDFファイルとしました。アニメーションが不完全ですがご了承ください。
宇宙、深海と並び人類に残された最後のFrontier、それが脳機能の解明です。脳機能の解明には、目に見る事の出来ない遺伝子レベルでの解析から、 functional MRIなどの画像によるマクロレベルの解析に至るまで多くの方法が存在し、各々の結果を相互に比較、補完しながら議論がなされています。しかしながら、依 然その機能に関しては、殆ど何も分っていません。
今回の発表では、脳の基本的な構造や、生理学的実験の実際の方法をお話した後、脳の最も基本的な構成要素である神経細胞一つの実際の活動例を通して、脳の機能という、答えのまだ分っていない壮大なパズルの一部を一緒に解いていきたいと思います。
当日資料(パワーポイントファイル) - 第21回 2002年6月8日 土曜日 午後4時30分
- 吉積 正晃 氏 (MIT, Post-Doctoral Associate, Department of Materials Science and Engineering) 「未来の技術、超電導!? ~材料工学の視点から~」
- 竹本 国夫 氏 (MIT, Sloan Fellows Program, SONY) 「 ソニーAIBO物語 ~販売戦略の視点から~」
突然ですが、「超電導」って、ご存じですか?「そう言えば一昔前はよく聞いたな、最近どうなってるの?」そんな印象を持たれる方も多いことでしょう。何と なく最先端、未来の技術という雰囲気を持ちつつも、実は殆ど知られていない、そんなイメージ先行の超電導の持つ怪しさを吹き飛ばします。超電導とは?から 最先端の研究開発状況・実用例まで、材料工学の視点を中心に、超電導の世界を分かりやすくご紹介します。
ソニーのアイボ(犬型ロボット)が発売されて3年になります。どうして、どのようにソニーはアイボを開発・発売することになったのか?そのときの社内外の 反応は?その用途をはじめ、マーケティング、テクノロジーなどすべてが試行錯誤の連続でした。日本とヨーロッパでの導入経験をもとに、国際比較を交えなが ら内側から見たアイボストーリーをお話します。 - 第22回 2002年7月6日 土曜日 午後4時30分
- 北村 浩一 氏 (BU, Visiting Scholar, School of Management, (株)日立製作所 生産技術研究所) 「サプライチェーンマネジメント(SCM)は何故儲かる? 論理と裏にある技術のご紹介」
数年前ぐらいから,ビジネス雑誌で「サプライチェーンマネジメント(SCM)システムを導入して**億円コスト削減」といった記事が頻繁に掲載されたのをご存じありませんか?でもどうして,そんなことが出来るのでしょう?
実は、商品の販売、生産、調達の間には大きな壁があり、多くの無駄が堆積しているのです。今回は,マネジメントの側面から、SCMがこの無駄を取り除き、 儲けにつながる論理と,エンジニアリングの側面から実現のための技術と,企業人の側面から導入のための泥臭い仕事の数々を,マネジメントとエンジニアリン グの接点の例として,ご紹介します。 - 第23回 2002年8月17日 土曜日 午後4時30分
- 小川 貴道 氏(MIT, Visiting Scientist, Materials Processing Center, NGK Spark Plug Co., Ltd.) 「意外と身近?なセラミックス」
- 大西 勇治 氏 (BU, School of Management, 前 昭和電工) 「大学と企業の連携ーテクノロジートランスファー」
セラミックスと聞いて、何をまず思い浮かべるでしょう。硬い、錆びない、電気を通さないでしょうか?製品としては食器、タイル、セラミックス鋏や包丁で しょうか?今セラミックスは、あなたが今使っている携帯電話の部品にも欠かせないものとなっています。そんな材料として身近でありながら、意外に知られて いないセラミックスの機能、製造方法などから最新の話題まで分かりやすくお話します。
最近、日本の新聞の第1面に、独立行政法人化、TLO、知的財産権などの言葉が 当然のごとく登場します。ご承知の様にこれらは全てテクノロジートランスファなる キーワードで密接につながっています。そこでその先進国であるアメリカの現状と 日本がどうしようといるのかについて考えてみたいと思います。 - 第24回 2002年9月14日 土曜日 午後4時30分
- 高井 泰 氏 (MGH, Research Fellow, 東京大学医学部産婦人科学教室) 「内分泌撹乱物質(環境ホルモン)の生殖機能に及ぼす影響」
- Mrs. Tsuneko Fujii-Eustace, Ph.D.(藤居ユステス恒子 氏) 「機会均等雇用制度と公民権問題 – BIGDIGの経験を通して」
「環境ホルモン」「ダイオキシン」 – 数年前と比べると最近話題になること が少なくなったかもしれませんが、問題が解決したわけではありません。 増えている男性不妊症や子宮内膜症との関連、胎児期の曝露の現状や その影響、作用メカニズムなどが、次第に明らかになりつつあります。生 物学や医学に日頃なじみのない方々にも分かりやすくお話したいと思っ ています。
アメリカで就職するとき、少数民族としての自分であることを否応なしに 意識させられ、現実と直面することがあります。多民族で構成されている アメリカ社会の差別問題を、アメリカはいったいどう対処しているのでしょ うか。教育などで意識を替えていくのは大変時間がかかります。ハンディー をもつ少数民族出身者や女性に、できるだけ早く経済的に実力をつける こと。それがBIGDIGに課せられた、ひとつの大きな使命でもあるのです。 全米一のカネクイムシであるかぎり、この使命の大きさもまた全米一です。 いや世界一かもしれません。私の仕事はその達成度を逐次データで提示 することです。機会均等雇用制度や、公民権の問題を、BIGDIGの現場か らお話いたします。
*BIGDIGとは、アメリカ史上最大の土木プロジェクトと呼ばれ、 145億 ドルを費やして1991年から始まり、ようやく2004年に完成する予定の 高速道路プロジェクトです。 - 第25回 2002年10月5日 土曜日 午後4時00分
- 三木 則尚 氏 (MIT, Postdoctoral Associate, Gas Turbine Laboratory, Dep. of Aeronautics and Astronautics) 「マイクロテクノロジーからナノテクノロジーへ」
“NANO IS HOT!” 世界中の研究者が口にしてやまないナノ テクノロジー。 とはいえイメージばかりが先行して、実際のところ何が研究され、 どう役に立つのか掴めない人も多いのではないでしょうか。本報 告会では、ナノテクノロジーの正体を最新の研究例とともに紹介 したいと思います。さらにナノテクノロジーの将来予想のため、 10年前、同様に鳴り物入りでスタートしたマイクロテクノロジーの 今を、研究および実用化の両面から紹介したいと思います。
<発表者紹介>
2001年3月、マイクロ飛行機構の研究によりPh.D.を取得後、 渡米。MITのガスタービンラボにてポスドクとして、ボタンサイズ のマイクロエンジンおよびマイクロロケットの研究に従事。
「日本の金融について」
バブル崩壊後、失われた10年と言われて久しいですが、1つの 原因に金融の問題がよく取り上げられています。 また、最近いろいろな方から質問を受けます。 どうして最近こんなに合併する銀行が増えてきたの?不良債権は どうなってるの?インターネットバンクが増えてきたけど・・・ など、みなさんがふだん疑問に思われていることについて、銀行で の経験を通じて、個人的な見解をもとにお話しさせていただきます。 - 第26回 2002年11月2日 土曜日 午後4時00分
- 秋田 浩孝 氏 (MGH,Wellman Laboratories of Photomedicine, Department of Dermatology, 藤田保健衛生大学皮膚科学教室) 「皮膚の病気の治し方-レーザー治療を中心に」
- Mr. Paul Konasewich (MIT, Sloan) 「Microsoft Talk」
“人間の体において一番身近に感じる臓器“皮膚” 皮膚に生ずる病気は「かぶれ」、「アトピー性皮膚炎」、「にきび」、 「皮膚癌」をはじめ、内科的疾患が原因で生ずる皮膚病など様々な ものがあります。 皮膚に生じた症状に対し“皮膚科ではどんな治療をするの?” まず最初に想像するのは軟膏治療(塗り薬)と思います。 実際には「皮膚癌」、「ほくろ」に対して切除などの外科的治療も しますし、しばしば雑誌や電車内で見かける“レーザー治療”も 皮膚科において重要な治療法の1つです。 近年、レーザー光線を使用することにより「あざ」,「ほくろ」,「しみ」 の治療が可能となり,また「入れ墨」,「若返り」,「脱毛」などのよう な美容的な治療にまで応用され,レーザー治療は画期的かつ身近 な治療方法として認識されつつあります。 しかし,すべてのあざやしみに対してレーザー治療ができるのでは なく,また副作用や合併症がないわけではありません。またレー ザー治療は自費診療のケースが多く,トラブルも多くなりがちです。 本報告会では,皮膚科がどのような病気を扱い治療をしているのか 紹介しつつ、「レーザー治療ってどんなことをするの?なぜ必要なの? 本当に効くの?」このような疑問や今後も安心して治療を受けてい ただけるような報告をしたいと思います。
シアトルのマイクロソフト本社で7年間働いた経験をもとに、マイクロ ソフトでの仕事についてご説明いただきます。ふだんお使いのエクセル、 辞書のエンカルタ、タブレットPCの開発話を始め、マイクロソフト内の雰 囲気など、日本人としてふだん聞くことのできないいろいろな話をして いただく予定です。ちなみに今回は初のアメリカ人です。ただし、日本 語でご説明いただきますのでご安心ください。 - 第27回 2002年12月7日 土曜日 午後4時00分
- 井上 朋也 氏(Visiting Engineer at Dept. of ChemE, MIT 旭化成) 「マイクロ、それがなんぼのものや」
- 細田 健一 氏(ハーバード大学ケネディスクール) 「お役所仕事をぶちこわせ! ニュー・パブリック・マネジメントによる 欧米の行政改革」
この数年上市されるようになった“分析チップ”、“診断チップ”、 昨年の炭そ菌テロの際にも話題になりました。この頃開発競争の ホットな製品に燃料電池がありますが、“小さな燃料電池”をつく ろうとしているメーカーもあります。これら3つのキーワードを結び つけるものが“マイクロ化学”なのです。=何で“マイクロ”なの? それがなんぼのものなの?=ということを、私自身の生い立ち(?) をまじえてお話しできればと思います。
「お役所」と付き合って腹のたつことはありませんか? 窓口の不親 切な対応、規則や前例重視のお役人の対応、3月の季語ともなって いる「年度末の穴掘り」など、「お役所仕事」はどうしてこうも不親切で ムダが多く柔軟性に欠けるのでしょうか。80年代から欧米ではこの ようなお役所の体質そのものにメスを入れ、日本とは全く異なった視 点からの行政改革が進められ大きな効果が出ています。これら欧米 の行政改革を参考にしながら、「お役所仕事をぶちこわす」ためには どうしたら良いのかを皆さんと一緒に考えてみます。